2019年5月24日
第144日
よい最後を迎える方法
あなたは良い人生を走り抜くことができます。あなたは人生を間違ってスタートしたかもしれません。あなたは長い間、間違いを犯し、人生を台無しにしてきたかもしれません。また、後悔しているかもしれません。しかし、あなたは良い最後を迎えることができるのです。それが大切です。
ある人は、スタートは良かったけれど、終わりが悪い場合があります。不景気の中で、多くの会社が倒産しました。ジム・コリンズが世界的にベストセラーになった「Good to Great」(訳者註:『ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則』)の中でそういいます。「最強の会社」でさえ倒産することがあるのです。
彼の最新刊「How The Mighty Fall」(訳者註:『ビジョナリー・カンパニー3 衰退の五段階』)では、彼は破滅への道を検証しています。最初の段階は「成功から生まれる傲慢」とともに始まります。今日の旧約聖書の箇所に登場するサウルのように、強大な者が陥る最初の行程は「高ぶり」です。(1サムエル15:23)サウルは良いスタートを切りましたが、最後は良くありませんでした。
スタートがよいこと以上に、良い最後を迎えることが大切です。新約聖書において、タルソのサウロは最悪のスタートでした。彼はイエスを迫害する者だったのです。しかし、その最後は、偉大な使徒「パウロ」となり、素晴らしいものでした。
いつもながら、イエスは私たちの道を示しています。イエスの生涯は比較的短いものでした。イエスは三十代前半で死にました。しかし、その最後は良かったのです。イエスは、父がご自分に行わせるためにお与えになったわざを、成し遂げたのです。(ヨハネ17:4)これはニッキー・ガンベルの願い続けていることです。神が彼に行わせるためにお与えになったわざを、成し遂げたいのです。
あなたはどのようにしてよい最後を迎えることを確信できるでしょうか?
長い視野に立つ
箴言12:28-13:9
箴言の作者は長期的な視野を持ち、「いのちがある」「義」の道にとどまることを励まします。「その道筋には死がない。(12:28)」今だけに目を留めてしまう誘惑に注意を促しています。
義の道に生きる鍵は何でしょうか?
- 父の訓戒
「知恵のある子は父の訓戒に従い、あざける者は叱責を聞かない。(13:1)」両親を敬うことは神の優先順位のリストの中で上位に位置します。家庭生活と良い子育ては重要です。ニッキー&シラ・リーのペアレンティング・ブック(Parenting Book)はお薦めです。 - 口を見張る
「自分の口を見張る者は自分のいのちを守り、くちびるを大きく開く者には滅びが来る。(3)」あなたの言葉や舌を制する能力を過信してはなりません。 - 勤勉に労する
「なまけ者は欲を起こしても心に何もない。しかし勤勉な者の心は満たされる。(4)」勤労は祝福です。成功は一生懸命働くことによって得られます。そのためには忍耐強く勤勉であることが要求されます。ウィンストン・チャーチルは言いました。「成功とは熱意を失わず失敗から失敗を続けることによる。」 - 真理を愛する
「正しい者は偽りのことばを憎む。(5)」私たちは不正直を憎み、真実を愛すべきです。かつてマーク・トゥエインは言いました。「もし、あなたが真実を語るなら、あなたはなにも覚える必要はない。」 - 誠実に生きる
「正義は潔白な生き方を保ち、悪は罪人を滅ぼす。(6)」誠実に生きることは完全主義とは異なります。それは正直に、現実を、確実に生きることです。(それは偽善の逆です。)臨床心理学者のヘンリー・クラウドは著書「Integrity(誠実)」の中で、「誠実とは成功の鍵である。誠実さを持つ人は、(それは稀であるが)、すべてのことを一緒に引き上げる能力を持ち、どのような試練に満ちた環境であっても物事を成し遂げていくのである。」
祈り:主よ。どうか私が知恵深く、親を敬い、唇を守り、勤勉に働き、真実を語り、誠実に人生を送ることができるように助けてください。
イエスの御業に信頼する
ヨハネ14:1-31
あなたは問題があり、悩み、心かき乱されたり、心配していますか?イエスはあなたに問題にとどまり続けることを願ってはおられません。むしろ、あなたの心に平和を持ってほしいと願っておられます。
イエスはご自身の地上での生活が終わりに近づいていることを知っておられました。イエスは弟子たちから去ることを予期していたのです(27)。イエスは父のもとへと帰ろうとしていたのです(3)。しかし、イエスは彼らに言いました。「あなたの心を問題、悩み、動揺に置いてはなりません。(1,AMP訳)」「私は平安をあなたがたに残します(27)。」イエスはあなたを独りぼっちで残しません。むしろ驚くべき遺産をあなたに手渡すのです。
- イエスはあなたの将来に良い計画を持っている
イエスは言いました。「わたしの父の家には、あなたのためにたくさんの部屋があります。…わたしは、あなたがたのために、あなたがたの部屋を備えに行くのです。(2,MSG訳)」キリストにあって、あなたの長期的な将来は完全に安心できるものです。 - イエスはあなたの為に戻って来られる
この地上での命の終わりが終わりではありません。イエスはご自身に従う者たちに言いました。「また来て、あなたがたをわたしのもとに迎えます。わたしのいる所に、あなたがたをもおらせるためです。(3)」あなたは永遠にイエスとともにいるのです。 - イエスは神を知るための道を開いてくださる
トマスは尋ねました。「どうして、その道が私たちにわかりましょう。」イエスは答えました。「わたしが道であり、真理であり、いのちなのです。わたしを通してでなければ、だれひとり父のみもとに来ることはありません。(6)」 - イエスは神を啓示する
ピリポは言いました。「主よ。私たちに父を見せてください。(8)」イエスは答えました。「…わたしを見た者は、父を見たのです。(9)」もし、あなたが神がどのようなお方かを知りたければ、イエスを見ましょう。 - イエスはあなたを用いて大いなる業を為す
イエスは、ご自身が地上で為したわざよりも、ご自身の弟子たちを通して、さらに大きなわざを行います。(12) - イエスはあなたの祈りに答え続ける
「またわたしは、あなたがたがわたしの名によって求めることは何でも、それをしましょう。父が子によって栄光をお受けになるためです。あなたがたが、わたしの名によって何かをわたしに求めるなら、わたしはそれをしましょう。(13-14)」 - イエスはあなたを見捨てない
イエスは言いました。「わたしは、あなたがたを捨てて孤児にはしません。(18)」イエスは「あなたのためにもう一人の友を与えましょう。いつもあなたが一緒にいるようになるためです。この友は真理の御霊です。…彼はあなたがたとともにいて、あなたがたのうちにいるのです。(16-17,MSG訳)」と言うのです。 - イエスはあなたを愛し続ける
「わたしを愛する人はわたしの父に愛され、わたしもその人を愛し、わたし自身を彼に現します。」(21) - イエスと父はあなたとともに住んでくださる。
イエスは言いました。「わたしの父はその人を愛し、わたしたちはその人のところに来て、その人とともに住みます。(23)」 - イエスはあなたに平安を残す
「わたしは、あなたがたに平安を残します。…あなたがたは心を騒がしてはなりません。恐れてはなりません。(27)」平和は、イエスが私たちとともにおられ、私たちのうちにおられるという信頼から来ます。イエスは私たちの平安です。
どのようにしてこれは可能なのでしょうか?あなたにイエスがご自身の遺産を手渡す方法は、聖霊を通してなのです。イエスはあなたに聖霊(parakletos,パラクレートス)を送り、あなたの心に住まわれるのです。「その友、私のリクエストに応えて父がお送りになる聖霊は、すべてのことをあなたに明らかにします。(26,MSG訳)」
ギリシャ語のparakletos,パラクレートスという語は「傍らにあって呼ばわる者」という意味があります。それは派生的な意味があり、カウンセラー、弁護者、慰め手、励まし手、あなたのそばに立つ者、あなたの友となってくださる方などです。たとえば、母親は子供たちにとってはパラクレートスです。母親がいると孤独の苦痛は取り去られます。彼女は一緒にいること、安全、平和、親しさをもたらすのです。
私たちの中に住んでおられる聖霊は新しい力と新しい愛を私たちに与えます。ですから、私たち、教会は、この世にイエスのミッションをし続けることができるのです。
イエスはとても注意深く考えてくださって、大いなる相続計画を立てられたのです。
祈り:主よ。私のうちに聖霊を与え、住まわせてくださって永遠にともにいてくださってありがとうございます。あなたの平和と私の祈りに答えてくださることを約束してくださって感謝します。
一生を通じて主に栄光を帰する
1サムエル14:24-15:35
サウルは絶好調のスタートを切りました。神は大いなる成功を彼に与えました。今日の箇所で、私たちはの前半の人生の理想的なリーダーシップの例を学ぶことができます。彼は「勇気のある者や、力のある者(14:52)」を登用しました。
しかしながら、後半は良い終わり方をしていません。それは不信仰と頑迷さによるものでした。部分的な従順は依然として不従順です。サウルは神に不従順であっただけではなく、「自分の名誉のために宣教記念碑を建てました(15:12,MSG訳)」これは今日の箇所で見た、人生におけるただ一つの目的、すなわち、父の栄光のために(ヨハネ14:13)というイエスの言葉から得られる姿とどれほど異なることでしょうか
サムエルはサウルに言いました。「あなたは、自分では小さい者にすぎないと思ってはいても、イスラエルの諸部族のかしらではありませんか。…あなたはなぜ、主の御声に聞き従わず、分捕り物に飛びかかり、主の目の前に悪を行ったのですか。…主は主の御声に聞き従うことほどに、全焼のいけにえや、その他のいけにえを喜ばれるだろうか。見よ。聞き従うことは、いけにえにまさり、耳を傾けることは、雄羊の脂肪にまさる。まことに、そむくことは占いの罪、従わないことは偶像礼拝の罪だ。あなたが主のことばを退けたので、主もあなたを王位から退けた。(1サムエル15:17-23)
権力は非常に危険なものです。それは強力に腐敗へと誘います。成功は簡単にプライドや傲慢さに繋がります。それは次には偶像礼拝に堕するのです。主に栄光を帰し続けましょう。
祈り:主よ。イエスの従順と謙遜に倣うことができますように。真理の御霊が私を導いてくださいますように。私にあなたの平安をお与えください。アーメン。
H.K
References
Henry Cloud, Integrity, (HarperBusiness, 2009)
Jim Collins, How the Mighty Fall, (Random House Business, 2009).