Tokyo Chapel

2019年10月3日

第276日

安堵への鍵

最近、私はクリスチャンではない一人の友人と話しました。彼は魅力的で明るい人物です。彼はビジネスマンとして成功しており、莫大なお金を取り扱っています。彼には素晴らしい奥さんがいて、良い結婚生活と良き家族がいます。しかし、彼は私に自分の生活には深いむなしさがあること、そして平和と安堵の経験に欠けていることを話してくれました。

「満足(Content)は貧しい者を豊かにし、不満(Discontent)は豊かな者を貧しくする」とはアメリカの偉大な政治家、ベンジャミン・フランクリンの言葉です。純粋に満足を得ている人はわずかなようです。マルチン・ルターはかつて言いました。「安堵は珍しい鳥です。しかし、胸の内で甘く歌います。」

聖書は私たちが困難な時や難しい状況に遭わないとは約束していません。しかし、そのような時の神の力と恵みを私たちに約束しています。

使徒パウロは、問題の時に、平和と安堵の生活の鍵を見つけました。パウロはピリピの人々にどのように平和を見出すか、そして安堵することの秘訣を分かち合うのです(ピリピ4:12)。


神の知恵の内に魂の満足を見出す

箴言24:5-14

あなたの人生で危機に直面した時、何が起こるでしょうか?あなたは困難な時や難しい状況にどのように対応するでしょうか?

私たちは皆、自分たちの人生の中で問題の時に直面するものです。箴言の作者は言います。「もしあなたが苦難の日に気落ちしたら、あなたの力は弱い。(24:10)」「もしあなたが危機に疲労困憊したなら、必要な力がなくなり弱くなります。(10,MSG訳)」

知恵ある人は「力強い」し「力を増す」ので(5)、「疲労困憊する」のを回避します。その人は導きを求め、「多くの助言者(6)」を持ちます。

悪事が行われている時(11)、目を逸らして「私たちはそのことを知らなかった(12)」と言ってはなりません。

どのようにしてあなたはこの知恵を得るのでしょうか?神の知恵は蜜のように甘いのです。「知恵もあなたのたましいにとっては、そうだ[甘い,NIV訳]と知れ。それを見つけると、良い終わりがあり、あなたの望みは断たれることがない。(14)」この知恵は誰よりもキリストに見出すことができます。イエスは「神の知恵(1コリント1:24)」だからです。

祈り:主よ。神の知恵なるキリストにあって、私たちが魂の満足を見出すことが出来ますことを感謝します。どうぞ、今日、知恵、安堵と平安を伴うイエスの霊で私を満たしてください。


キリスト・イエスにある秘訣を見出す

ピリピ4:2-23

誰一人として困難や難しい時を通らずに過ごせる人はありません。パウロは問題のない状態にはありません(14)。彼は囚われの身で山積みの心配の種があったことは疑いの余地がありません。

しかしながら、彼は次のように書くのです。「何も思い煩わないで、あらゆる場合に、感謝をもってささげる祈りと願いによって、あなたがたの願い事を神に知っていただきなさい。そうすれば、人のすべての考えにまさる神の平安が、あなたがたの心と思いをキリスト・イエスにあって守ってくれます。(6-7)」これは注目に値する素晴らしい約束です。そして私自身の生活の中で多くの時、私はそれを主張し、体験しました。

コーリー・テン・ブームは思い煩いを「恐れを中心にぐるぐる回る効率の悪い思考の循環」と定義して言い表しました。思い煩いは私たちの人生を破壊させる力があります。私たちの思い煩いの幾つかは、パウロのように、それは実際のものであり、あるものは幻影です。しかし、どちらの場合も、思い煩いによって打ちひしがれた人生は本当の人生ではありません。

パウロの解決方法は、私たちの個別の神への要望を取り運ぶように、私たちを祈りに向かわせるように励ますことです。「願い出ましょう。そしてあなたの思い煩いを祈りに変えて賛美しましょう。神にあなたの心配事を知っていただくのです。(6,MSG訳)」

時々、私は個別の要望を書き出してみます。それは助けになるのです。そうすることで、自分の祈りが神に答えられたことを後から振り返ることができます。もしあなたがこれをするなら、あなたはきっと感謝できるようになります(6)。そして、もっと祈りに対する確信を強くすることが出来るでしょう。

あなたの生活の基礎となる日常の祈りは「感謝(6)」に満ちてささげましょう。素晴らしい約束は、「そうすれば、人のすべての考えにまさる神の平安が、あなたがたの心と思いをキリスト・イエスにあって守ってくれます。(7)」ということです。神はあなたの思い煩いに代えてご自身の平安を与えてくださるのです。

平安という言葉のには、敵対心がないと言うこと以上の意味があります。それは、全的であること、健全であること、健康な存在、神との一体性、そしてありとあらゆる祝福と善です。それはまさに「人のすべての考えにまさる」平安です。それはあなたの能力によって叶えられるものでも、心配してどうにかなるものでもありません。

ですからパウロは私たちが何について考えるのかに注意を向けるのです。私たちは、イメージや言葉、メディアや会話や出来事に取り囲まれています。それらは毎日のように私たちに働きかけて間違った考えに引き込もうとします。しかし、あなたはそれらに対抗することができるのです。マルチン・ルターは言いました。「あなたは、鳥が頭上を飛ぶのをやめさせることは出来ないが、あなたの頭に巣を作るのをやめさせることは出来る。」

間違った考えを締め出す方法は、正しい考えを取り込むことです。あなたの思考は空っぽにすることは出来ません。もし、あなたが自分の思考を良い考えで満たすことが出来なければ、敵は悪い考えで一杯にしてしまいます。

パウロの助言に従えば、「あなたの思いを、真実で、高貴で、りっぱな、信憑性のある、満たし、説得力のある、恵みに満ちた、最高の思いを満たし、思い巡らせることによって、最善を行うことが出来ます。(8,MSG訳)」あなたが考えることがあなたの人生のすべての領域に影響することをパウロは認識しています。あなたの思考を良いことで満たしなさい。「徳と言われること、称賛に値すること(8)」はどんなことでもです。

自分が何を考えているかを考えなさい。私たちの問題の根は、おそらく私たちの思考生活にあります。もしあなたが、あなたの思考に住まわせるものを変えれば、「すべての事柄に共に働いてくださる神は、ご自身の最も素晴らしい調和をもってあなたの内に働いてくださるでしょう。(9,MSG訳)」

もっとも難しいのはこれをすべてのことに「実行(9)」するということです。どのような技能、商売、スポーツでも、体得する唯一の方法は実践することです。実践は口論を避けること、他のクリスチャンと一致を保つこと(2-3)、そして、絶えず祈ることによって心配を避けることです。もしあなたがそうするなら、パウロは「平和の神があなたがたとともにいてくださいます。(9)」と約束しています。

パウロは彼自身の必要について心配していません。彼は、有り余っていても、欠乏していても、あらゆる状況に安堵する秘訣は、「私を強くしてくださる方によって、どんなことでもできる(13)」のだということだと学んだのです。どんな状況にあなたがあっても、神は、ご自身があなたにするように召されたことは何でもあなたが出来るように力づけてくださるのです。

パウロはピリピの人々をその寛大さのゆえに称えています。「それは香ばしいかおりであって、神が喜んで受けてくださる供え物です。(18)」この寛大さは愛の一部分です。あなたが愛することをせずに与えることは可能です。しかし、あなたは与えることなしに愛することは不可能です。

神は、あなたが経済的な思い煩いから自由になって気前良い生活を生きる時、ご自身が「キリスト・イエスにあるご自身の栄光の富をもって、あなたがたの必要をすべて満たして(19)」くださると約束為さいます。これは、あなたが必ずしも願ってはいないかもしれませんが、あなたの物質的必要を含んでいます。「あなたは、神があなたの必要のすべてを面倒見てくださるということを確信できるのです。神の気前良さはイエスから流れ出す栄光の内にあなたの必要をはるかにしのぐものなのです。(19,MSG訳)」あなたは神をしのぐことはできません。

祈り:主よ。今日、私の心配をあなたのもとに取り運びます…。人のすべての考えにまさるあなたの平安の約束をありがとうございます。


神の小径に魂の憩いを見出す

エレミヤ6:1-7:29

神はあなたを愛しています。神はあなたに「あなたの魂のいこい(6:16,NIV訳)」を見出すことを願っておられます。神はあなたを守り、あなたに備えを与えたいのです。民が神に聴かないことは悲劇的です。

エレミヤは続けて問題の時について預言します。神は警告なしに行動しません。神は預言者を通して民に警告します。「私はだれに語りかけ、だれをさとして、聞かせようか。(10)」偽預言者は偽りの預言を語ります。「平安がないのに、『平安だ、平安だ』と言っている。(14b)」

一方で、「主はこう仰せられる。『四つ辻に立って見渡し、昔からの通り道、幸いの道はどこにあるかを尋ね、それを歩んで、あなたがたのいこいを見いだせ。』(16)」

問題は彼らが聴こうとしなかったことです。「彼らの耳はロウでふさがれている(12,MSG訳)」「彼らは私が語ったことをすべて無視した。(19,MSG訳)」

エレミヤはメッセージを勇敢に宣言しました(7:2)。そして彼らに悔い改めを呼びかけました。「あなたがたの行いと、わざとを改めよ。(3)」「あなたがたが行いとわざとを改め、あなたがたの間で公義を行い(5)」在留異国人、みなしご、やもめをしいたげず、ほかの神々に従ってはならない。

神は言います。「わたしの声に聞き従え。そうすれば、わたしは、あなたがたの神となり、あなたがたは、わたしの民となる。あなたがたをしあわせにするために、わたしが命じるすべての道を歩め。(23)」「しかし、あなたは彼らが聴いたと思うか?その言葉はなかった。彼らはただ自分たちがしたいことをしただけだった。(24,MSG訳)」

今日、神に聴き、神の道に歩むようにあなたの心を定めましょう。それはあなたにとって良いことなのです。

祈り:主よ。あなたの声に耳を傾かなかったことをお赦しください。私が永遠の小径に立ち返り、その道をあゆむなら、私は魂のいこいと安堵を見出だろうという約束を感謝します。アーメン。

H.K

References

Corrie ten Boom, Clippings From My Notebook, (Triangle, 1983)