Tokyo Chapel

2019年9月28日

第271日

7つの人生を変える習慣

何年か前、成功した弁護士、ブルース・ストレサーは無神論者でした。彼は、たとえ家族が教会に行っても、自分は決して行きませんでした。ほとんどの週末、彼はゴルフに興じました。ついに、彼の奥さんと3人の十代の娘たちからの相当な誘いを受けて、彼はしぶしぶアルファに参加しました。彼は極度に好戦的で、議論を吹っかけてきました。コースの最期に近づいた頃まで、彼にとってはどのセッションもインパクトを感じるものはありませんでした。彼が「悪に対抗するには?」のトークを聞いた時、そのあとで、彼は私のところにやって来てこう言いました。「法律家として、私は職業上、くさるほどの悪を見てきた。私はいつも悪の力があるのを信じている。今晩、もし悪の力があるなら、また善の力もあるということを信じることが分かって、打ちのめされたよ。」

その夜、ブルースはクリスチャンになりました。それ以来、彼は教会のメンバーとして献身的になって、とても力強い、効果的な働きをもって何百もの人々の人生に影響を与えています。

私たちは地球規模のテロ問題に葛藤しています。ISISの台頭、難民の悲劇的な窮状、シリアでの出来事、ジカ・ウイルス、飢え、貧困、環境破壊、汚職…数えることのできない、家庭内、地域、国際間の問題があります。私たちはまた自分自身の人生の中での悪との葛藤に直面しています。誘惑、罪、依存症…。

聖書はこの葛藤について現実的です。旧約聖書において、私たちは悪の勢力に対する物理的な攻撃について読みます。新約聖書において、葛藤はさらにしばしば霊的な闘いとして記述されます。聖パウロは次のように言います。「私たちの格闘は血肉に対するものではなく、主権、力、この暗やみの世界の支配者たち、また、天にいるもろもろの悪霊(悪の霊的な力,NIV訳)に対するものです。(エペソ6:12)」

今日の箇所は、私たちにその闘いは主の勝利に満ちた力を通して勝ち取られたということを見せてくれます。


束縛と隷属への勝利

詩篇114:1-8

詩篇の作者はイスラエルがエジプトにおける束縛と隷属から自由にされたことを思い出させます。神の勝利に満ちた力は彼らをエジプトから「さかさに流れた(3)」海を越えて導き出されました。

ご自身の民と共にあった「主の臨在」がイスラエル人に勝利をもたらしました(7)。それは「岩を水のある沢に変えられ」「堅い石を水の出る泉に」された神の臨在でした(8)。

神がご自身の力と臨在を通して、ご自身の民を圧迫から解放した時、神のご性質は出エジプトの中にあったご自身の民に啓示されました。隷属は、神が民をそれから自由にしたいと切望するところの悪であることを明らかにしました。

これは、今日の新約聖書の箇所でパウロが奴隷と主人を指導している箇所(エペソ6:5-9)からの大きな疑問の一つを私たちが取り組む助けとなります。なぜパウロは奴隷制を廃止しようとしなかったのでしょうか?

私たちは当時、クリスチャンは小さな迫害されている少数者であり、彼らは古代世界の中で広く認められていた制度を終わらせる立場にはなかったということを覚える必要があります。ローマ帝国だけで約6000万人(人口の中で高い率を占める)が奴隷でした。

F.F.ブルース教授は「それは福音の原則を明らかによりよく述べました。(『奴隷も自由人もなく、…あなたがたはみな、キリスト・イエスにあって、一つだからです。』,ガラテヤ3:28)そして、やがて、その原則がこの不正な制度に直接影響を与えるようになるまでそのままにしたのです。」と記しました。

神は、文字通りの現代の奴隷が経験している束縛と抑圧から、そして罪や依存症(過度のアルコール摂取、ドラッグ、暴力、ポルノ)から、人々を自由にしたいと願っておられます。そして、将来、イエスが勝利に満ちた力をもって再臨する時、神はすべての人をあらゆる種類の隷属から自由になさるのです。

祈り:主よ。あなたが私とともに居てくださることを通して、私を自由にしてくださることを、そして岩を水のある沢に変えられ、堅い石を水の出る泉にしてくださったことを感謝します。


悪魔の策略への勝利

エペソ6:1-24

私たちの闘いは「3重の同盟」に対するものであるとラニエロ・カンタラメッサ神父は書きました。「この世、肉、悪魔です。それは、私たちの周りにある敵、私たちと共にある敵、私たちの上にいる敵です。」

神の勝利ある力に拠り頼むことは、私たちが受動的であったり、消極的であったりすることを意味しません。パウロは、闘いに勝つために、あなたが自分の人生に責任を持ち、「主にあって…強められなさい。(10)」と主張します。

私たちは行動を起こす必要があります。パウロは「武具をとりなさい(13)」「堅く立つ(13)」「しっかりと立ちなさい(14)」という言い回しを使います。悪い習慣を良い習慣に置き換えることに積極的でありなさい。パウロはあなたが身に着けるべき7つの変えるべき習慣の概略を示しています。

  1. イエスの真理に焦点を合わせる
    「腰には真理の帯を締め(14a)」

    心の真理に焦点を合わせましょう。透明性と信頼性は偽善の反対にあります。私たちはまた、聖書に啓示された教理の真理に焦点を合わせる必要があります。どちらも「わたしは真理である(ヨハネ14:6)」と言われたイエスの人格に顕れています。
  2. 手短に説明する
    「胸には正義の胸当てを着け(エペソ6:14b)」

    イエスは神のをあなたが持つことが出来るように死んでくださいました。あなたが倒れたら、素早く立ち上がりなさい。神と、人との正しい関係を保ちなさい。
  3. 積極的にかかわる
    「足には平和の福音の備えをはきなさい。(15)」

    ここでパウロは今日の旧約聖書の箇所を読んで思い浮かぶことが頭にありました。「見よ。良い知らせを伝える者、平和を告げ知らせる者の足が山々の上にある。(ナホム1:15)」悪魔は福音を憎みます。なぜなら、それは人生を変える神の力だからです。

    パウロはエペソのクリスチャンたちに自分のために祈るように頼みました。「また、私が口を開くとき、語るべきことばが与えられ、福音の奥義を大胆に知らせることができるように私のためにも祈ってください。(エペソ6:19)」
  4. 困難な時に神に信頼する
    「これらすべてのものの上に、信仰の大盾を取りなさい。それによって、悪い者が放つ火矢を、みな消すことができます。(16)」

    火矢とは次のようなものです。偽りの罪責感、恥じ、疑い、不従順、悪意と恐れ。
  5. 思いの中の闘いに勝つ
    「救いのかぶとをかぶり(17a)」闘いは私たちの思いの中での勝負です。私たちが「すべてのはかりごとをとりこにしてキリストに服従させ(2コリント10:5)」ることが肝心です。
  6. 神のことばに自分自身を浸す
    「御霊の与える剣である、神のことばを受け取りなさい。(エペソ6:17b)」

    あなたが攻撃に晒される時、聖書を用いなさい。荒野でイエスがサタンの誘惑に遭った時にそうなさったように(マタイ4:1-11)。
  7. 祈り続ける
    「すべての祈りと願いを用いて、どんなときにも御霊によって祈りなさい。(エペソ6:18)」

    祈りは強力な武器です。スコットランド女王であったメアリー・ステュアートは言いました。「私は10,000の兵士たちよりもジョン・ノックスの祈りを恐れる。」

祈り:主よ。私自身の力が弱くとも神の武具をもってイエスの強さと聖霊の力によって、私が勝利を体験できるようにしてくださったことを感謝します。


悪の力への勝利

ナホム1:1-3:19

私たちは皆、困難な時を通ることがあります。イエスはトラブルに驚かないようにと私たちに言われました(ヨハネ16:33)。しかし、あなたは、あなたを愛してくださった方によって、これらすべてのことの中にあっても、圧倒的な勝利者となるのです(ローマ8:37)。

神がご自身の民に与えた約束から慰めを受けなさい。それは今でも私たちに適用することができるのです。「神は良いお方。困難な時の隠れ場。神は助けを探す者を知っておられ誰でも受け入れてくださる。それがどんなに絶望的なトラブルかどうかは問題ではありません。(ナホム1:7,MSG訳)」

帝国は栄え廃れます。かつて大英帝国は世界を支配しました。もはやそうではありません。同じようにローマ帝国やその他のどんな帝国も栄え廃れるのです。

ナホムが書いた当時、アッシリア帝国が世界を支配しており、それは揺らぐことがないように見えました。しかしナホムが書いた直後の612 BC、アッシリア帝国の首都ニネベはバビロニア帝国とメディア帝国によって陥落しました。

ナホムは強力な軍隊に取り囲まれていても、神が命じるならこの地上のどのような力も神に対抗して立つことは出来ないことを神の民に保証したのです(2:1-13)。そのメッセージは「この敵に感服することも怯えることもない。彼らはやがて、まさに私たちに適用されるのと同じ基準によって裁かれる(ユージン・ピーターソン)」ということです。

ニネベの悪は3章で描かれています。「殺人の都市に定められた。偽りに満ち、略奪品で溢れかえり、暴力に溺れる…お前の悪の呪文に国は破滅へとおびき寄せられる。(3:1,4,MSG訳)」

もしこの地上の王国の最期がそのような解放と歓喜をもたらす「良い知らせ(1:15)」であるなら、私たちに開放と歓喜をもたらす、霊的な悪の軍団に対するイエスの勝利がどれほどそれにまさるものであることでしょうか?あなたはまだ、この世、肉、悪魔という形で敵に囲まれているでしょう。しかし、あなたのそばに神はおられます。あなたは究極的な主の勝利の力を見ることになるのです。

祈り:主よ。あなたはどのような悪の霊的軍団よりも力強いお方であることを感謝します。あなたは困難な時の隠れ場であり、あなたに信頼を寄せる者を守ってくださることを感謝します(7)。今日、あなたを信頼し、あなたの勝利に満ちた力にあずからせてください。アーメン。

H.K

References

F.F. Bruce, The Epistle to the Galatians (The New International Greek Testament Commentary) (William B Eerdmans Publishing Co; Reprint edition, 2014) p.190.

Raniero Cantalamessa, Come Creator Spirit, (Liturgical Press, 2002) p.187

Eugene Peterson, The Message, ‘Introduction to Nahum’, (Navpress, 2004) p.1271.