2019年11月26日
第330日
神の大いなる恵み
処刑へと引き連れられて行く死刑囚の一団を見て、イギリスの改革者、ジョン・ブラッドフォード(c 1510-1555)は次のような言葉を言ったと伝えられています。「神の恵みがなければ、そこに行くのはジョン・ブラッドフォードだ。」
1807年、「驚くばかりの(Amazing Grace)」という賛美歌の作者として有名なジョン・ニュートンは、死の床にあってを驚くばかりの神の恵みを末期の言葉に込めました。彼は言いました。「私は大いなる罪人であったが、キリストは偉大な救い主である。」
今日の新約聖書の箇所で、ペテロは「あらゆる恵みに満ちた神(1ペテロ5:10)」について語ります。あなたはどのようにして神の偉大な恵みに応えるべきでしょうか?
あらゆる恵みに満ちた神に感謝し賛美する
詩篇134:1-3
恵みは贈り物です。そして贈り物をもらったら、それにふさわしい反応は感謝です。賛美は感謝の最高の形です。そしてそれゆえ、賛美と礼拝はあらゆる恵みに満ちた神への適切な応答です。
詩篇の作者は書きます。「さあ、主をほめたたえよ。主のすべてのしもべたち、夜ごとに主の家で仕える者たちよ。聖所に向かってあなたがたの手を上げ、主をほめたたえよ。(1-2)」
祈り:主よ。あなたがあらゆる恵みに満ちた神であることを感謝します。あなたは「天地を造られた主(3)」であり私を祝福してくださることを感謝します。
あらゆる恵みに満ちた神の前にへりくだる
1ペテロ5:1-14
リーダーは「群れの模範」となるように召されています。謙遜はクリスチャン・リーダーの目印となるべきです。「割り当てられている人たちを支配するのではなく(3)」とあるように、周りにいる人々に、すべきことを告げるボスになってはいけません。「他の人々にすべきことを告げるのにボス風を吹かしてはなりません。優しく、彼らにやり方を示しなさい(3,MSG訳)」
教会のリーダーたちは牧者と呼ばれます。教皇フランシスは牧師たちは羊の匂いがするものだと言いました。牧者は自分の羊を愛します。彼らのお世話をし、彼らのそばに寄り添います。リーダーは他の人々に対して牧会的な働きに気を配り、彼らが賜物を用いることを励まします。
ペテロはこれを義務と見なすべきではなく、本当にしたいと願うことであるべきだと言いました(2)。それは個人の利得を求める願いから出るものであってはなりません。「金銭に無欲で(2、[1テモテ3:3参照/訳者註])」「仕えることに熱心(2,NIV訳)」に、他の人に仕えたいという願いから出たものでありなさい。
それでペテロは「年下のあなたは、あなたの指導者たちに従わなければなりません(5,MSG訳)」と言うのです。リーダーたちは恵みをもって導き、従う者は恵みをもって従うべきです。
ペテロはこの手紙を締めくくるにあたって「あなたがたすべて(5,NIV訳)」に対して3つの指導を与えます。それらは「あらゆる恵みに満ちた神」への応答です。恵みは新約聖書に染み渡っています。そして「これが神の真の恵みである(12)」というこの節にも浸透しているのです。
- 自分自身をへりくだらせる
ペテロは「互いに謙遜を身に着けなさい。(5)」と記しています。「神は高ぶる者に敵対」するのに対して、「へりくだる者に恵みを与えられる」のです(5b)。謙遜は選択です。あなたが自分自身に対してするように命じる事柄なのです。「あなたがた自身をへりくだらせなさい(6,NIV訳)」謙遜は意思の行動です。
謙遜とは、自分自身をより小さい存在だと思うことではなく、自分自身のことを少ししか考えないことである。謙遜と恵みは非常に強い結びつきを持っています。なぜなら、恵みはただで与えられるものであり、恵みへのふさわしい応答は謙遜だけだからです。 - 神の前に心配なく生きる
ペテロは「あなたがたの思い煩いを、いっさい神にゆだねなさい。神があなたがたのことを心配してくださるからです。(7)」と書きました。彼は「キリストにあるあなたがたすべての者に、平安がありますように。(14)」という言葉で締めくくっています。神はあなたを愛します。このお方はあらゆる恵みに満ちた神です。あなたはあらゆる心配をこのお方に委ねることができるのです。このお方にお任せすることに大きすぎることも小さすぎることもありません。トマス・ア・ケンピスは書きました。「神の恵みを運ぶ者は重荷を背負わず旅をする。」
平和に満ちた状態に留まることは、あなたが神の前に自分自身をへりくだらせている証拠です。そしてあなたが神が必要なことは必ずなさると信頼している証拠です。 - 警戒を怠らない
「頭を冷やしていなさい。警戒を怠るな。悪魔は、隙あらば油断に乗じて、不意打ちしようと待ち構えている。あなたの守りを怠るな(8,MSG訳)」ペテロは読者に、「彼らだけが苦難に遭っているのではない」ことと、それは「永遠には続かない」ことを思い起こさせて言うのです。神は「とどめの言葉を持っている」と。(9-11,MSG訳)」
この箇所で推奨されている特質は、私たちの文化の価値とはかなり異なっています。若々しさや美貌を信奉することに、熟達した人々や知恵ある人々に価値を置き、従うことへの強調は取って替えられています。権力・財産などの自己強化が謙遜に取って替えられています。あなたはストレスや心配と葛藤することを扱うのに神の助けが約束されています。あなたはインスタントな満足を追い求めることに代えて、「自制し、警戒する」者となるように召されています。それは実行するのは容易なことではありません。しかし、あなたが実行するなら、あなたは堅く立って、悪魔に対抗することが出来るのです。
祈り:主よ。私が、従順に、謙遜に、自制し、警戒することが出来るように助けてください。私が悪魔の仕業を見抜き、悪魔に対抗することができるように助けてください。
今日、私が自分自身のすべての思い煩いをあなたに委ねたいです…あなたがあらゆる恵みに満ちた神であることを感謝します。
あらゆる恵みに満ちた神にあなたの信頼を置く
ダニエル1:1-2:23
あなたは自分自身の基準とは大きく異なるような世俗の環境に取り囲まれて仕事をしていますか?
ダニエル書は、バビロンの文官たちの中で活躍した、ダニエルと他の三人の若者たちの生きざまと業績を記しています。彼らの例は、神が尊ばれず、神に従わない状況の中にあって、神の道に沿ってどのように働けばよいのかという大きなモデルとなります。それは、ほとんどの「世俗の」職場の状況を反映しているでしょう。これらの章は、それゆえに、実践的な例と助けが埋蔵された金鉱です。
私たちは四人の友達が彼らの雇用者に協力しているのを見ますが、彼らは妥協していません。彼らは規則・習慣・様式などに従うことを拒みますが、彼らの新しい状況や役職に対して心を尽くして専念しました。
彼らは3年間のリーダーシップ・トレーニングと準備の期間を経て、彼らには新しいバビロンでの行政管理の役職を反映した新しい名前を持つことを許されました。そしてそれ以降、彼らのバビロンでの華々しい経歴を重ねて行ったようです。
それと同時に、彼らは自分たちの信仰や自分たちを汚すものに対して妥協しないことを決心していました。今日、あなたはTVや映画などを見ることによって、またインターネットのサイトを訪問することやあなたが聴くことにとって自分自身を汚してしまう可能性があります。「ダニエルは、王の食べるごちそうや王の飲むぶどう酒で身を汚すまいと心に定め(1:8)」(これは多分、王の食事はバビロンの神々にささげられたいけにえであったことを理由でしょう)彼らは自分たちの新しい経歴に心を明け渡して自分たちのより高い神への忠誠より勝るものとすることを決してしませんでした。
しかしながら、ダニエルはただ不従順なだけではなく知恵がありました。彼は彼の上にある権威のもとで働こうとしました。彼は許可を願い出て、神は恵みの内に、宦官の長に、ダニエルを愛しいつくしむ心を与えられたのです(9)。
「神はこの四人の少年に、知識と、あらゆる文学を悟る力と知恵を与えられた。ダニエルは、すべての幻と夢とを解くことができた。(17)」これらの若者たちは並外れた生まれながらの能力を持っていました。「身に何の欠陥もなく、容姿は美しく、あらゆる知恵に秀で、知識に富み、思慮深く、…文学とことばとを教えるにふさわしい者であった。(4)」のですが、ダニエルの本当の力は神の超自然の知恵からもたらされたのです。
ダニエルのように、あなたは純粋な全き平安に人生を生きるように召されています。ダニエルの例に倣いましょう。そして、ありのままにくつろぎ、神との近しい関係に歩みましょう。
一方で、ネブカデネザルは強大な権力と富を持っていました。彼は人気があり、尊敬され、恐れられていました。現実には彼の安全を脅かすものは何もなかったのですが、彼は不安で恐れていました。見せかけの自己満足のもとに根深い不安が隠される可能性があることを知りなさい。
彼は夢につきまとわれて眠れないことがありました。この危機において、彼は魔術師たちが彼が求める力を持っておらず、ただゲームの興じているだけだと、心のうちに知りました。彼らは実質上、超自然的な知恵を持ち合わせてはいなかったのです。(2:9-11)
ダニエルは神だけがすべての力と知恵の源であることを認識していました(20)。素晴らしい方法で、神はご自身の恵みの内に、ただ事柄を解き明かすだけではなく、あなたにあなたの状況を理解し取り扱うための知恵と力を与えます。あなたはダニエルの例に倣うことができます。
- 神に信仰を持つ
ダニエルは神が自分に語ってくださるだろうと信じました(16)。神は同様にあなたに語ってくださるでしょう。 - 祈りの力を知る
ダニエルはしばし時間をくれるように願いました。そして友人たちに「この謎が解けるように天の神にあわれみを求めて祈って欲しい(18,MSG訳)」と頼みました。 - 祈りと行動をつなぐ
ダニエルはネブカデネザルの所に行きました。そして「知恵と思慮とをもって(14)」語りました。
4.神の声を聴き分けることを学ぶ
神がダニエルに幻を通して語る時、彼はそれを王に分かつのに先立って、神に感謝し賛美することが出来たことは間違いありません。「神の御名はとこしえからとこしえまでほむべきかな。知恵と力は神のもの。…私はあなたに感謝し、あなたを賛美します。(20,23)」
祈り:あらゆる恵みに満ちた神よ。あなたは天と地をお創りになり、私を祝福なさいますことを賛美します。私があなたとの近しい関係の内にきよい人生を生きることが出来ますように。どうぞ、私に知恵を与えてください。あなたの声を聴かせてください。そしてそれを確信をもって語ることが出来ますように。アーメン。
H.K